この記事は「どこでも誰とでも働ける 12の会社で学んだ”これから”の仕事と転職のルール」のレビューです。
概要
著者
尾原和啓1970年生まれ。
マッキンゼー、リクルート、google、楽天、ドコモなど、12社もの企業を渡り歩き、数々のプロジェクトに携わり、現在も世界中様々な場所で新規事業の立役者となっている。
要約
社会やビジネスのインターネット化により、これから仕事で活躍できるのはプロフェッショナルだけとなり、それに伴い個人と会社の関係が変わる。
そんな変化の最中にある現代社会で、どんな職場でも評価される方法や世界中の誰とでもどこでも働くことができる方法を、数々の職場で社会に大きな影響を与えた事業に携わってきた著者の経験を「12の会社で学んだ”これから”の仕事と転職のルール」として紹介する。
購入の経緯・読んだ目的
2018年4月に発売された本ですが、私は全然知りませんでした。
メインタイトルが「どこでも誰とでも働ける」だったのでフリーランスやノマドワーカーになるための内容だと思い込みスルーしていたのかもしれません。
そんな私が本書を読んだのは、会議中、私が上司に「今の若手は社内だけで役立つ知識や技術しか得られない仕事にはモチベーションを感じませんよ」という発言をしたのですが、その会議後にポンと渡されたことがきっかけでした。
最初の数ページ読んでみると、内容はまさに私の発言に関連するものでした。この本を渡されたのはおそらく「この本の内容をヒントに若手のモチベーションアップに繋がる施策を検討せよ」という上司からのメッセージだと思って読むことにしました。
この本での学び
どこでも誰とでも働けるプロフェッショナルとして生きていくには信頼の蓄積が重要。
仕事で得たものを惜しまずgive・shareしていくことで、信頼は蓄積されていき、さらに仕事が舞い込んでくるそうです。
「リクルートの鈴木さん」のように社名や部署などの肩書きで呼ばれるのではなく「(◯◯といえば)鈴木さん」として呼ばれるようになることが本当のプロフェッショナル。
この2つは、当然1つの会社で働く会社員にも当てはまると思います。
同時に会社で得た知識やノウハウに関連する復業をすることで、さらに専門性を高めて、それを会社に還元する。そんな働き方もできると感じました。
どんな大企業でも将来不透明な現代で自分の身を守るための最大の武器となるヒントが満載です。
仕事に対する意識の持ち方からプロジェクトを確実に進めるための議事録の取り方といった具体的な手法、さらには効果的な本の読み方といった仕事周辺のノウハウまで、筆者が渡り歩いてきた会社での実践経験を基に紹介されているのでイメージしやすく、実践しやすいと思います。
私のイチオシポイント
「試行回数を上げる」という考え方は、仕事や働き方だけでなく、人生全般で役立つものだと思います。
知識や情報をgiveすると言っても、皆が欲しがる知識や情報を持っていなければgiveできません。
どのようにして著者の尾原氏がそれらを手にしていったかというと、とにかく「Do」を大事にしていたということが本書で語られています。
詳しくは読んでいただければと思いますが、ネット時代ではとにかく実行してみて修正するということができるので、とにかく試行回数を重ねることが重要なのだということでした。
確かに私の仕事でも経験者の言葉というのは重いですし、私自身、経験して得た知識を基に意見する方が納得してもらえることが多いと感じます。
おわりに
この本は以下のような方にオススメしたいと思います。
今の会社で漫然と仕事をしていて良いのか疑問に感じている人
皆さんも、12もの会社を渡り歩いてきた筆者の思考方法を学んで明日から仕事への意識を変えてみませんか?