新入社員の頃は、慣れない人間関係の中で仕事をしなければいけませんが、世代もバックグラウンドも全然違う人たちと接すると学生時代の感覚では失敗することもありますよね。
そこで今回は、新入社員時代の職場における人間関係の失敗談を3人の方にインタビューしました。
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新入社員時代の職場における人間関係の失敗談①:上司との上下関係の構築に失敗
まずお話を伺ったのは、E.I.さん(33歳・女性)、飲料メーカーで人事のお仕事をされていた方です。
どんな人間関係の失敗をしましたか?
新卒で老舗の飲料メーカーに総合職として入社しました。
最初の配属は営業でしたが1年後、人事の採用担当として異動しました。その時の、上司(3期年上の女性)との人間関係の構築に失敗しました。
その上司は、人を見るときに自分より仕事ができそうかできなさそうかを見て態度を変えるタイプで、できそうな人には何も言わないが、できなさそうな人には過干渉して怒鳴りつける指導をするタイプの上司でした。
完全に後者として見られ、毎日毎日怒鳴りつけられながら1年半過ごしました。
何をするにも上司から、頭ごなしに否定されるところから話が入るので仕事が進まず、私も聞く耳を持たなくなり最終的には「この上司から学ぶことは何もないな」と思い、最後に言いたいことを言って私から退職をしました。
最後の話し合いで、上司から「厳しく指導することが愛で、正しい指導方法だと思った」という話を受けて、完全にすれ違いが起きていることに気がつきました。
失敗の原因は何でしたか?
上司との部下間、マネジメントをする側と受け取る側のコミュニケーションロスによるすれ違いだと思います。
上司の、一方的に怒鳴りつけるマネジメントは良くないと思いますが、私もおかしいことはおかしいと反論すれば良かったなと思いました。
そうすることで、相手も私の意見をもう少し理解してくれたのではないかと思います。
またもしくは、誰かに相談して、間に入ってもらうなどする事で、ある程度歩み寄れる部分もあったのかなと今は思います。
失敗をどのように解決しましたか?
この失敗は、私がこの会社を退職をしてしまったため直接の解決には至りませんでした。
ですが、退職時にその上司と直接面談の時間を設けて、本音を話し合いあったことで、最後にはすこしだけ距離が近づけたと思います。
最初から、私が上司に従いすぎずに思ったことを話していれば結果が違ったのかな、と思うこともあります。
今回の学びから、再就職先では、どんな関係性の人(たとえ上司)であっても、おかしいことはおかしいと、はっきりと自分の意見を言うようにしています。
その後も何社か転職をしましたが、これを意識してコミュニケーションを取ることで、考えのすりあわせができました。そこから人間関係のもつれ、失敗は経験したことがありません。
人間関係に失敗した新入社員へのアドバイス
- 相手が上司(目上の人)であっても、おかしいと思ったことははっきりと意見する。
- 自分で考えて行動をする。
- 人の言うがまま行動する人間にはならない。
ただ、人間関係のもつれは一度崩れると修復は困難な時もあります。その時は誰かに頼ったり、逃げてしまってもいいと思います。
新入社員時代の職場における人間関係の失敗談②:人間関係の難しさと失敗
2人目はK.M.さん(20代・女性)、不動産業界で働かれていた方です。
どんな人間関係の失敗をしましたか?
働いている職場の上司との折り合いが悪くて失敗しました。
会社の無駄な方針、例えば、毎朝会社の社員全員でラジオ体操をしなくてはならないこと、無駄な仕事をたらたらやっている人がいる中で、ちゃんと自分の仕事をして時間通りに終わらせているから残業をせずに就業時間に帰宅しているのに、終業時間の間際になると、残業をさせるためにわざと仕事を追加してくる上司がおり、その人たちと折り合いが悪かったです。
一緒にいたくなかったので、昼はひとりで食べるようにしていました。
が、そのことも勘に触ったようで、呼び出しをされて怒られたことがあります。
私は一人で昼食を取ることのが、よび出しをされてまで怒られるほどのことなのか、理解できません。
子供じゃあるまいし、いい年をこいた大人なので、昼ごはんくらいゆっくり食べたいものです。
とにかくこういった感じで、細かいところがことごとく自分と合わない人たちがいる職場で、そのことで失敗しました。
失敗の原因は何でしたか?
私の考えと、会社の人の考え方があまりにも違うと言うこと。
みんなやっているのだから、残業をしなければいけないとか、ランチはみんなで食べにいくべき、とか、ラジオ体操なんかを毎朝やらされるところも私とは合いませんでした。
そして、私のように、それはおかしい、と思うような人間の考えや意見をまったく聞こうとしない態度も、合わないなと感じる部分でした。
私も納得のいかないことや、理不尽なこと、無駄なこと、嫌なことに従う気はなかったので結果的に失敗となりました。
失敗をどのように解決しましたか?
まず、ランチについて。
上司に呼び出され「なぜみんなと食事を取らないのか?」と言われた時のこと。
もちろん中には一人で食事をとっている人もちらほら社内にはいるので、私だけではないのですが、なぜか私にはやたらと声をかけてきます。
食事は、周辺のレストランなどに外食に行く人もいれば、買ってきたものを食べる人、お弁当を持参する人など様々です。
私はあらかじめ買ってきたものがあるので、と言って断ったのですが、何度もなぜだ、なぜだと理由を聞いてきます。
仕事中に話しかけてくる人もいて、仕事に集中しているのに、その集中を邪魔されてとても働きにくいこともありました。
が、そのことを伝えても、悪いのは素っ気ない私の方だと言われ、結果的に仕事を辞めることになりました。
私の場合は、こうして話し合いをしたものの、和解にならなかったので、結果的に仕事を変えるという選択で解決するしかありませんでした。
人間関係に失敗した新入社員へのアドバイス
社会に出ると、訳のわからない理由でイチャモンをつけてくる人や、論理破綻しためちゃめちゃなことを言ってくる人がいます。
そうしたときに、大切なのはしっかりと自分の考えを述べることです。
ですが、それが通用しない職場なのであれば、こちらが病んでしまいます。
なので、対策は言葉が通じないと思ったら潔く職場を変えた方がいいかもしれません。
そんなにかじりついてまでその会社にいたいのか。いる価値があるのか、やたらと我慢したり耐えることは美徳ではありません。
自分の人生のことや将来のことを改めて冷静に考えてみて欲しいです。
新入社員時代の職場における人間関係の失敗談③:まだ経験が未熟だったので自分をさらけ出し過ぎた
3人目はK.T.さん(40代・女性)、小売業で働かれていた方のお話です。
どんな人間関係の失敗をしましたか?
新入社員として働きだした時はまだ20代前半で、社会・人間関係などへの経験が浅く学生の頃と同じような感覚で同僚や先輩に接してしまいました。
親切な先輩はそんな私の対応に丁寧に指導してくれたりしましたが、中にはそんな私の態度を周囲の先輩たちに言いふらして私が白い目で見られる羽目になってしまいました。
さらに、同僚の中に陰で私の悪口を言う人もいて、人間関係の経験がまだ浅かった私はその同僚に何も警戒せず何もかも日常生活で起こったことや、ちょっとした上司の愚痴も言ってしまっていました。
それがいずれその同僚によって社内にばらされてしまい、私はますます白い目で見られるようになってしまいました。
それからは職場の人間関係がどんどん悪化し、私は精神的になのか体調を崩してしばらく仕事を休むまでになってしまったのです。
これはまだ働きはじめてから1年も経たないうちだったので、もともと女性が多く人間関係が良くない職場というのもあったと思います。
失敗の原因は何でしたか?
もともと上下関係が激しいあまり人間関係が良くない職場だったというのが原因というのもありますが、私自身が何も相手を見ずに話したい事を話し過ぎてしまったのも原因だったと思っています。
学生時代はそれでも何も問題がなかったので、社会人になったからといってすぐには変ることができなかったというのも大きな要因だったのではないでしょうか。
しかし、このことを機に、職場での自分の言動を改めて見直すことができたように思います。
失敗をどのように解決しましたか?
職場で人間関係が悪くなってしまってからは、しばらくはどうにもしようがなくて悩んでばかりいました。
それがきっかけで体調を崩し職場に行けない状態になったので、しばらく職場の人に会わなくなったことで自然と問題は徐々に鎮静していったように思います。
休んでいる間はずっと自分の言動に対して考え直していたので、休養して戻ってから(3ヶ月後くらい)は自然と人間関係が良くなっていきました。
自分が先輩や同僚に真っ先に謝ったからというのもあったと思います。
それからは職場での態度や言葉使いもガラリと変え、お局様にも可愛がられるようになっていけました。
職場では人に学生の頃と同じ接し方ではいけないという事をしみじみと感じさせられました。
人間関係に失敗した新入社員へのアドバイス
新入社員という事は、おそらくつい最近まで学生だったような比較的常識をまだあまり知らない若い方が多いと思います。
社会の常識というのは徐々に学んでいくものだと思いますが、できることなら入社前に先輩や同僚に対して少しでも接し方などを研究しておいた方がいいと思います。