私はとある企業の中途採用担当として、数百人の面接を担当し、入社した方から転職の成功談・失敗談を聞いてきました。
そして、様々な転職エージェントとも関わる中で転職活動に関するノウハウを聞いてきました。
このような採用活動の中で仕入れた情報に加えて、採用担当者の視点や経験に基づいてその疑問にお答えします。
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Contents
面接官が「何か質問はありますか?」と聞く理由
逆質問って純粋に質問して良いのか分からないし、何か探られてるようで苦手という方は多いのではないでしょうか?
まずは面接官が逆質問の機会をつくる理由を説明します。
理解を深めてもらうため
まずは、純粋に応募者が知りたいことはないか聞いている場合が最も多いです。
転職売り手市場の現在、企業側の魅力訴求(応募者に応じた魅力伝達)ができていないと、面接で合格を出しても入社してくれません。
ですから、逆質問を受け付けて、応募者の希望を聞き出すことで、効果的に企業の情報を伝える必要があります。
このような背景から、逆質問で応募者の能力を測るというイジワルな面接は少なくなっているのです。
スキルや知識の有無、志望度が分かってしまう
スキルや知識の有無を確認したり、志望度を測るために逆質問をさせることは少なくなっていますが、逆質問の内容でスキルや知識、志望度が分かってしまうのが現実です。
私も面接をしていて、鋭い質問がくると「おっ?この人分かってるな」という思いますので、逆質問は面接官へのアピールになります。
このことはしっかり認識した上で逆質問をすることをオススメします。
具体的な方法は後ほどお伝えします。
逆質問のタイミングが最後じゃないこともある
面接の序盤にいきなり応募者への質問をするのではなく、面接官から求人に関する説明をしてから質問に入ることもあります。
企業にとって大事なのは、応募者が求人に合う人材かどうかです。
これを、求人と応募者のマッチングと呼んでいますが、その求人はどんな業務で、どんな人材を求めているのかといった共通認識を応募者に持ってもらった上で質問する方が質問の意図が伝わりやすいからです。
この時、面接官から「何か質問はありますか?」と聞かれることがあります。
こういったケースで身構える必要はありません。
面接官としては、まさに応募者が理解しているかどうか確認したいだけです。
ですから、このとき遠慮なく質問をしていくことをオススメします。
ここであまりに何を言っているか分からないということであれば、おそらくその求人はあなたにマッチしていないと思われます。
逆質問はいくつしなきゃいけない?いくつまでしても良い?
適切な逆質問の数が気になる方もいると思いますが、分からないというのが正直なところです。
その理由は、企業によって逆質問させる意図は分からないからですが、だからこそ最低でも1つは質問した方が無難です。
また、最後に逆質問のタイミングがある場合、たくさん聞きたいことがあるなら面接官に時間に余裕があるか聞いてから質問する数を判断すると良いでしょう。
以前私が「何か質問はありますか?」と尋ねたところ溢れ出すように質問が出てきたことがあり、結局30分くらい質問の時間をとったことがあります。
私個人的にはそれがあるべき面接の姿だと思うのですが、面接官によっては好まれない場合もありますので「質問の時間はどれくらいいただけますか?」といったちょっとした一言を添えると良いでしょう。
逆質問しないと落ちる?
新卒の就活では、逆質問しないと不合格になるという話がありますが、中途採用面接に関してはちよっと違います。
質問をしないから落ちるのではなく、質問が全く浮かばないのなら、求人とあなたの知識やスキルや経験がマッチしていないと判断されるから落ちるのです。
マッチする求人の選び方
上記のことは、マッチしていない求人を選んだ時点で合否が決まるということを示しています。
あなたにマッチする求人を選ぶ方法を知りたい方は次の記事をお読みください。
逆質問が思いつかない時の対処法
逆質問が思いつかない時の対処法をお伝えする前に、本記事をここまで読んだ方なら、そもそも質問が浮かばないような求人は受けるべきではないということはわかりますよね。
ただ、ある程度マッチする求人であっても質問が思いつかないこともあると思いますので、その場合の対処法をお伝えします。
5W1Hを意識して面接官の話を聞けば質問は思いつく
面接官の話を聞くときは、5W1Hを意識しましょう。
5W1Hは「いつ・どこで・誰が・なにを・なぜ・どのように」を表したものですよね。
面接官の話を聞くときは、この6つの情報のうち欠けているものを埋めるようにすれば質問か思いつきます。
例えば、面接官が「あなたには○○の案件に携わっていたたきます」と言ったら、いつから?なぜ?というように情報を補完していくように質問すれば良いのです。
面接の内容を忘れないよう面接中、メモを取らせてもらう
5W1Hを意識して話を聞けば質問は思いつくと言いましたが、面接時間は長く、面接官の話す情報量も相当なものになるため内容を忘れてしまうこともあるでしょう。
それを防ぐために、面接中は逆質問のタイミングだけでなくメモを取らせてもらうことをオススメします。
面接室に入り着席するタイミングで「本日のお聞きする内容を忘れないためにメモを取らせていただいてもよろしいでしょうか?」と伝えれば問題ないでしょう。
念のため逆質問は事前に考えておこう
それでも心配な方は、さらに念押しで事前に質問を用意しておきましょう。
そのためには、求人について予め調べておいて、その時浮かんだ質問をメモしておけばOKです。
ただ、質問の事前準備は意外と難しく、募集要項などに書かれていることだけを見て質問を考えると表面的なものになってしまいがちです。
ですから、募集要項に書かれていないことをまずは聞くようにしましょう。
具体的には、募集の背景、いつまでに採用したいのか、勤務地、どんな人と働くのか、何ができる・どんな経験をしている人を求めるのか、などです。
こういった情報は知っておくべき重要なことですが意外と募集要項に書かれていないことも多いです。
これらの質問への回答を聞いて、さらに質問が浮かんでくることもありますが、こうなれば無理に質問を捻り出している感もなくなるため、面接官に対して自然なコミュニケーションが取れたという印象も残すことができるでしょう。