転職全般

転職は当たり前と言われるけど本当?理由や今すぐ転職すべき人を説明します

最近は「転職は当たり前」って聞くこともあるけど本当?今の仕事シンドイし、僕も転職しようかな…。

確かに転職は珍しくない時代になりました。

ですが、転職がうまくいくかどうかとは全く関係ないことには注意が必要です。

この記事では、転職が当たり前といわれる理由や転職すべき人と転職すべきでない人についてお伝えします。

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今、転職は当たり前といわれる理由

以前から日本では転職は悪というイメージがありましたが、ここ10数年で「転職は当たり前」と言われることも多くなりました。

テレビで転職エージェントのCMを観ることも増えましたし、あなたの職場でも中途入社者や転職で辞める人を見ることも珍しくないでしょう。

ではなぜ今「転職は当たり前」といわれるようになったのでしょうか。

理由は下記の3つと考えています。

  • 労働人口が減少している
  • 終身雇用が崩壊しそう
  • ビジネスのスピードが速くなっている

以下、それぞれについて説明していきます。

労働人口が減少している

最大の理由は日本国内における労働人口の減少です。

出典:総務省(平成26年版情報通信白書 我が国の高齢化の推移と将来推計

一方で企業は業績を伸ばすために商品を開発したり増産したりしようとしています。

あえてザックリ言えば、仕事は増えるのに人は減っているということ。

つまり、需要(必要な労働力)と供給(働ける人の数)が合っていないのです。

そうなると、採用する企業としては合格のハードルを下げたり、条件を良くしたりして何とか採用しようとします。

結果として、今まで転職をためらっていた人たちも動き出すことになる、というわけです。

終身雇用が崩壊しそう

トヨタの社長が明言したことで話題になりましたね。

戦後から続いてきた終身雇用の継続が困難ということ、また社会の変化が早すぎて先行きが読めないという状況です。

つまり、新卒で採用した人材を一生雇うことができる保証がないということですね。

終身雇用では定年まで同じ会社で働く代わりに、長期的に教育を施し、長く働くほど給料が上がり、最後に退職金がドーンと支払われることがほぼ約束されていました。

しかしその約束が果たされる保証がない今、転職せず定年まで働くインセンティブはないと言ってもおかしくありません。

市場の変化のスピードが速くなっている

最後は労働者側ではなく、中途採用を行う企業側の理由です。

長らく強みとされてきた日本のものづくり産業は、安価な労働力をもつ新興国の台頭によって価格競争に陥ってしまいました。

そのため従来のように良いものを作れば売れるという時代は終わってしまったのです。

そんな中、日本の産業が生き残る戦略はサービスの提供によって価値を生み出す方向にシフトしています。

そしてこのサービスの提供にはIoTやAIに代表される技術が必須となりますが、この技術の発展のスピードがハンパじゃなく、次々と新しいサービスが生まれています。

フリマアプリの「メルカリ」はよく知っていると思いますが、2013年にリリースされてたった5年で誰もが知るサービスとなり、例えばブックオフなどの古本屋に取って代わることとなりました。

これもIT技術の発展とスマホの普及がもたらしたものですよね。

最近まで誰も考えなかった市場の変化がたった5年で起きてしまうのです。

ものづくり産業を例に挙げましたが、メーカーだけではありません。

こういった市場の変化に対応するには、企業としては必要な技術者を1から育てていては間に合わないわけで、中途採用をせざるを得ないのです。

誰もが転職して成功できるわけではない

ここまで転職は当たり前と言われる理由を説明してきましたが、誰でも転職できると言っているわけではありません。

転職を繰り返すと条件が悪くなる?

よくこのようなことを言われますが、半分正解半分間違いだと思います。

実際、現職で身につけたスキルや経験を活かして転職し、転職するたびに年収を上げている方もいます。いわゆるジョブホッパーですね。

最近では、32歳でサラリーマン年収1200万円・副業年収4000万円を稼ぐmoto氏が有名です。

一方、転職して条件が悪くなってしまう方がいるのも事実です。

条件が悪くなるのはどんな方かというと、業界・職種ともに全くの未経験の職場への転職をする人です。

同じ業界で他社へ転職するのはイメージしやすいと思いますが、同じ職種で業界を変える転職も可能です。

その理由は、単純に人材不足もありますが、異なる業界で成功しているノウハウを別の業界で活かすことができる可能性があるからです。

例えば量産品のメーカーでの営業経験者のAさんが、受注品のメーカーに転職するとします。ここで、受注品のメーカーで完全受注生産だけでなく半量産品を売る戦略をとるとしたら、Aさんの経験が活かせますよね。

そして、未経験の転職を繰り返す方に多いのが「逃げ」の転職をする人です。

「逃げ」の転職とは?

私が考える逃げの転職とは、次の2点です。

  • 現職への不満だけを理由に転職する
  • 不満を自ら解決しようとせず会社など外的要因のせいにして転職する

こういった方が転職しようとしても採用しようとする企業は少ないです。

面接で転職理由を深掘りすると必ずボロが出ますし、やってきた仕事について聞いても自分が主体でなかったりします。

そんな方が引っかかるのは、まともな経営ができていない慢性的な人材不足の企業です。このような企業は本当に誰でも採用しますからとりあえず入社することはできるんです。

でも経営状況は悪いので当然、給料などの条件が良いことは少ないです。

逃げの転職者はその処遇や職場環境のせいにして短期間で転職を繰り返すという負のスパイラルに陥ってしまいます。

では逆に、どのような人が今すぐ転職すべきなのでしょうか。

今すぐ転職活動すべき人

ここでは、最終的に転職しないという選択をする人も含め、あえて転職”活動”と表現します。

その前提で今すぐ転職活動をすべきなのは次のような人です。

  • ブラック企業に勤めている→今すぐ転職をオススメします
  • 高いスキルや経験を持っているが現職へのモチベーションが湧かない→転職活動をオススメします

ブラック企業に勤めている

まず転職すべきなのはブラック企業に勤めている方です。

ブラック企業の定義は様々ですが、サービス残業・パワハラ・コンプライアンス違反が横行している企業は危険です。

特に体調不良を繰り返すようなら今すぐ辞めるべきです。

最悪メンタル不調を引き起こす可能性がありますが、一度メンタル不調を経験するとその後も繰り返す可能性が高まるので今後のキャリアに大きな影響を及ぼします。

上司が怖いなどの理由で退職を言い出せないという方もいるかと思いますが、今は退職代行jobsというサービスもありますので利用を検討してはいかがでしょうか?

高いスキルや経験を持っているが現職へのモチベーションが湧かない

意外と安定した大企業に勤めている方に多いのですが「せっかく身につけたスキルを活かす機会がない」「新しいことをやりたくても潰されてしまいやりたいことができない」といった場合には、転職活動してみることをオススメします。

転職するしないに関わらず、まずは興味ある企業の面接を受けてみて自社の外の世界を見ることは有益です。

その理由は次の2点です。

  • 自分の市場価値が分かる
  • 他社との比較によって転職すべきか否かか判断できる

自分の市場価値が分かる

自分が持っているスキルや経験が他社で評価されるものか、選考を受けることで明らかになります。

選考を受けなくても、応募できる求人がどれくらいあるかを知るだけであなたの市場価値が何となく分かります。

人材紹介大手が提供するサービスの一つに、自分の市場価値を診断できるサービスがありますので試してみると良いでしょう。

詳細は、ミイダス公式サイトをご覧ください。

他社との比較によって転職すべきか否かか判断できる

自社に不満を持っていたとしても、他社より良いのか悪いのかということはわかりません。

ですが、他社の選考を受けることでリアルな他社の情報を得ることができます。

例えば、あなたがある商品の研究開発にもっと取り組みたいけど開発環境に不満をもっているとしましょう。

でも何社か同業界の企業を受けて他社の開発環境の話を聞くことで、実は自社の環境が最も良かった、もしくは自分に合っていたということが分かるかもしれません。

転職成功の秘訣は「マッチング」

最後に、転職しようと考えている方に転職を成功させるために重要なポイントをお伝えします。

一言で言えば、転職成功の秘訣は「マッチング」です。

マッチングとは

マッチングとは、求人で求められるスキルや経験などと応募者が持っているスキルや経験などが合致しているということです。

企業が中途採用を行う最大の理由は即戦力人材を採用することですから、当然企業としては欲しいスキルや経験を持っている応募者の方を採用しますので、内定の可能性が格段に高まります。

また、職場で活躍できると思われますので好待遇となる可能性も高くなります。

転職エージェントは情報収集のために利用せよ

今や転職活動は、転職エージェントを利用することが当たり前となっています。中途採用担当の経験上、転職エージェントを使わず応募してくる方で入社に至るのは30人中1人くらいです。

ですが私は転職活動をする上で転職エージェントに頼り切りになるのはリスクと考えています。

なぜなら転職エージェントのビジネスモデルは、転職エージェントが中途採用を行う企業に人材を紹介し、紹介した人が入社してはじめて企業からエージェントに報酬が支払われるというものだからです。

転職希望者は無料でサポートを受けられる一方で、エージェントとしては入社させないのいけませんので、人によっては入社させやすいという理由で希望しない求人を紹介される可能性も否定できません。

ちなみに、転職エージェント利用の注意について、詳しくは転職エージェント利用時の注意と対策【採用担当が教える】という記事で説明しています。

このようなリスクから自分を守るには、転職エージェントを転職サポートではなく、自分と求人のマッチングを検討するための情報収集ツールとして使うことをオススメします。

転職エージェントは企業の人事と繋がっていて、求人の詳細な情報を得ることができます。

求人の詳細は個人的に企業に聞いても教えてもらえませんので、エージェントに依頼して情報を入手してもらうのです。

ただし、転職希望者からの依頼はエージェントにとっては手間になることもあるので動いてくれない場合もありますし、企業から得た情報を正確に理解できず誤った情報や不足した情報を伝えてくる担当者もいます。

こういったリスクを避けるためにも信頼できるエージェントを見つけることが重要です。

別の記事で信頼できるエージェントを見つけるポイントについて紹介していますので、エージェントに登録するなら目を通しておいてください。

▶ 転職エージェント信頼度チェックリスト【採用担当が作成】

マッチングを企業に委ねることも可能

エージェントの見極めが難しい・めんどくさいという方は、企業からのオファーを待つという方法もあります。

企業からのオファーということは、企業が求人とあなたがマッチすると判断して声をかけてくるわけですから、面接合格の可能性は高くなりますよね。

次の記事で紹介する「ミイダス」「グッドポイント診断」という2つのサービスは、登録しておけばオファーを待つことができるものです。

ミイダスについては登録不要で、自分のスキルや経歴を質問に従って答えていくだけで、オファー件数や大体の年収も分かります。

転職を悩んでいる方も、登録不要ですからエージェントから連絡が入る心配もないので、まずはミイダスから始めるのがオススメです。