前回の記事で、あなたの悩みを解決する方法は転職が最も楽で早いということが理解できたと思います。
今回は転職先としてどこを目指すのが良いか、紹介します。
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転職するなら大手メーカーがオススメ
現役メーカー人事の私が転職先としてオススメするのは「大手メーカー」です。
自慢かよ!とツッコミが入りそうですが、実際満足しているので本気でオススメしています。
多くの人が満足している証拠として、離職率の低さが挙げられます。
参考に、第二新卒の転職サイトで有名な「ウズキャリ」の記事があります。
また、給料というテーマでいえば、給与制度が長期雇用を前提とした設計になっていることも離職率が低い要因と言えるでしょう。
まだまだ大手メーカーをオススメする理由はたくさんありますので、実際にメーカー働いている者、そして人事担当者の視点で説明します。
大手メーカーをオススメする理由
「実際働いていて不満がないんだからオススメだよ!」と言いたいところですが、一度冷静にメリットとデメリットをリストアップしてみました。
大手メーカーで働くメリット
労働組合がしっかりしている
労働組合がしっかりしているのは結構重要です。
労働組合というと会社の敵のように捉える人がいますが、それは間違いです。
労働組合は従業員の給料を上げたり、福利厚生を良くしたり、解雇などの不利益から従業員を守ってくれる組織です。
大規模で歴史がある会社、特に現業職を抱えるメーカーでは労働組合もしっかりとしてして会社との協調路線をとっていることが多いので、そこで働く身としては安心ですね。
人間関係が良好
転職者からよく言われるのが「話のできる(わかる)人が多い」ということです。
どうやら前職では自分の考えに固執したり、論理的に物事を考えることができない人が多いことから、コミュニケーション不足に陥りすれ違いが起きていたというのです。
そういったコミュニケーション不足による人間関係の悪化が少ないというのが大手メーカーの特長です。
給料が高い水準で安定している
誤解を招かないように説明すると、大手メーカーの給料はすごく高いわけではありません。
でも私が重要だと思うのは、給料が安定しているということです。
確かに会社業績に応じてボーナスは変動します。
ですが、月の基本給が大きく変動したり減給になることはまず無いです。
それは大手メーカーであれば、ある事業の調子が悪くても他の事業でカバーできるからです。
仕事の幅が広い
大手メーカーだけでなく大企業の特徴ですが、大きな会社の業務を回すためには様々な種類の仕事があります。
ということは多様な人材を確保しておく必要がありますから求める人材像というのも一様ではありません。
つまり、どんな人にも中途採用で入った後活躍できる場があるということです。
社会への影響が大きい仕事ができる
例えば従業員10,000人を超えるような会社であれば売上は大きいです。
であれば当然、事業規模が大きく社会への影響が大きい事業を行なっているということです。
どうせ仕事をするなら広く社会に役立つような事業に携わった方がモチベーションも上がりますよね。
製品に愛着が持てる
新卒の就活でも議論になることですが、メーカーの最大の特徴は実体のある製品があることです。
自社製品が社会の役に立つこと自体がモチベーションに繋がる方もいると思います。
また、現代のものづくりというのは複雑化しているため様々な人がそれぞれの役割を果たしてはじめて完成します。
そのためチームプレーでの仕事がメインです。
仲間と苦労を共にし、成功を喜びたいという方には魅力的です。
連休が長い
大手メーカーには年に複数回、長期連休があります。
特に受注生産の会社に多く、ゴールデンウィーク・お盆・年末年始に9連休とかザラです。
会社を休みにするためには工場の稼働を止めないとあけませんが、工場を止めるならまとめて止めた方が効率的だからです。
ローンを組みやすい
これもメーカーに限った話ではないですが「将来は家を買いたい!」という方に知ってもらいたいことです。
大手メーカーに勤めていると、ローンを組みやすいんです。
銀行からすれば大企業に勤めている人にお金を貸した方がリスクは低いので当たり前ですよね。
で、銀行としては借りてほしいので金利を低く設定したプランがあります。
私はお陰で20代、しかも共働きではない状態で家を買うことができました。
出張手当が出る
出張手当が出るかどうか、中途採用のオファー面談でよく聞かれます。
中には実費だけという会社もあればブラック企業では一部しか出ないという会社もあるようです。
大手になると出張先で贅沢な飯が食えるくらいの手当が出る会社が多いですね。
教育体制が整っている
歴史のある大手メーカーは技術やノウハウをしっかり伝承してきたからこそ今があります。
ということは教育体制が整っているということです。
最近はなかなか人が取れないので即戦力でなくとも中途採用を行うケースが増えています。
そのため、新卒だけでなく中途入社者であってもOJT指導員をつけて教育を行う会社がほとんどです。
業務で必要であれば、社外の研修を会社費用で受講できますし、社内で研修を実施する会社も多いです。
家族を安心させられる
会社のネームバリューというのは結構重要です。
友人に自慢したり女性にモテるというのもあるかもしれませんが、私は自分の妻や両親といった家族が安心してくれることに意味があると思っています。
家族に胸を張れる仕事って、人生を充実させるために欠かせない要素です。
福利厚生が充実している
大手メーカーでは福利厚生が充実しています。
最近では福利厚生外部委託してポイント制をとっている会社が増えています(有名なのはベネフィットステーション)。
外部委託先が用意した福利厚生をポイントを使って利用するというもので、それぞれのニーズに合った福利厚生を各自で選べるのが特徴です。
会社によっては年間10万円分くらいのポイントが付与されるところもあるので、魅力的ですよね。
それだけでなく、福利厚生制度の対象者に会員証が配られて色々なお店で会員証を見せるだけで割引を受けることができるサービスもあります。
こういった制度を導入できるのは大手企業の魅力です。
大手メーカーで働くデメリット
決裁に時間がかかる
組織が大きいため、何か自分がやりたいことがあると、決裁に時間がかかり自由に仕事を進めることができないことがあります。
大きな仕事ならお金もかかるので慎重な判断ができる仕組みとなるのは当然なので、決裁を通すことも仕事と捉えて頑張るのも一つかと思います。
競争相手が多い
従業員が多いということは、トップを目指すような志向の方にとって競争相手が多くなるのでマイナスポイントかもしれません。
ただ、競争相手が多くて昇進が難しいからといって、決して給料が上がらないわけではありません。
大手であれば役職につかなくても40歳で年収1000万円という会社は珍しくありません。
決まりごとが多い
従業員が多いと組織の秩序を保つために、自然と決まりごとが多くなります。
とはいえ規制でがんじがらめというわけでなく、社会人として最低限守っていれば問題ないレベルです。
出社時刻を守るとかそんな話ですが、それもしんどいという方には向いていないかもしれません。
真剣に考えてみましたが、こうして改めて考えてみると、メリットの方がデメリットよりも圧倒的に多いですね。
大手メーカーで働いて安心を手に入れる
個人の主観も入っていますし私がメーカー向きの人間だから居心地良く感じるのかもしれませんが、日常生活に困ることがないのはまず間違いありません。
実は生活に困らないってすごく重要です。
マズローの欲求階層説をご存知でしょうか?
人間の欲求は「生理的欲求」「安全の欲求」「所属と愛の欲求」「承認欲求」「自己実現の欲求」の5段階があり、下層の欲求が満たされて初めて次の欲求があらわれるというものです。
詳しく知りたい方はやぎぺーさんが分かりやすく説明されています。
例えば給料が安くて生活もままならないと「安全の欲求」が満たされないので、次の欲求である「所属と愛の欲求」は出てきません。
つまり、給料が安い会社の従業員は当然会社に貢献したいとか誰かのために頑張るということができないので業績も低いまま。そうなると給料は上がらないといった負のスパイラルに陥るというわけです。
大企業であればまずは生活の基盤となる給料がしっかり確保されるので「安全の欲求」満たされるのでその上位の欲求に向けて従業員が努力できるというわけです。
大手メーカーの転職の難易度は?
転職活動をするにあたって、大手メーカーはへの転職の難易度的にもオススメです。
転職ノウハウの記事でも説明しますが、メーカーには様々な役割があって、それに合う人を採用していきます。つまり多種多様な人材を求めているということです。
しかも年間300人中途採用を行なっている会社も多いので、しっかり自分に合う求人を探して応募すれば合格の可能性はグッと高まります。
新卒採用でよく求められるコミュニケーション能力という点でも、新卒採用ほど高いレベルは求められず、最低限論理的に自分の意思が伝えられるなら問題ありません。
もちろん、大手メーカーなら簡単に入れるというわけではありません。
ただ、この売り手市場の時期を逃すことなく、次の記事で説明する転職ノウハウ通りに転職活動を進めれば大手メーカーへの入社も難しくありません。
まとめ
今回、転職先は大手メーカーがオススメというテーマで、大手メーカーで働くメリットと転職の難易度を考慮してもオススメということをお伝えしました。
次回はいよいよ最終回です。
少し長い記事になりますが、私が中途採用を担当する中で蓄積した転職ノウハウを全てブチまけていますので必ず読んでくださいね。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。