転職全般

転職活動で複数社の選考を受ける時の方法について採用担当が紹介!

転職活動って複数社の選考を受けるのが普通ですが、初めてだと沢山の疑問や不安が浮かんでくると思います。

この記事では、現役人事担当が転職活動で複数社選考を受けるときの方法についてお伝えします。

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全ての問題は応募前に解決できる

転職活動で複数社受けるときに知っておくべきことという疑問に回答する前に、まずは大前提として知っておいてほしいことをお伝えしたいと思います。

あなたにとっては「転職活動」、企業にとっては「中途採用」と呼びますが、企業が中途採用を行う目的は単に人数を増やすためではなく、なるべく教育にかける時間を少なくするために即戦力となる人材を採用するためです。

ですから中途採用・転職活動は、あなたが持つスキル・経験・知識と企業が欲しいスキル・経験・知識とのマッチングだということを認識してください。

以上の前提を頭に入れて、続きを読んでくださいね。

何社受けるべき?平均応募者数は?

まず何社受けるべきかという質問ですが、答えは

「何社受けるべきかは最初から決めるものではない。」

です。

その理由は、何社で受かるかは読めないからです。

中途採用は「人」と「仕事」というそれぞれ一言では語れない、様々な要素で構成されるもの同士のマッチングですから、合格できるか否かを予想することは不可能なんです。

ただ、この記事の最初でお話しした前提から考えると、あなたにマッチする企業のうち入社したいと思う企業を選んで受けていくと最も受ける社数は少なくなる。つまり効率的な転職活動ができるはずです。

ちなみに大手転職エージェントが調査した平均応募者数は、マイナビ調べでは8.4社、doda調べでは19.2社、リクルートは18.2社です。マイナビが最も少なく出ていますが、調査の母数や対象者などが不明なので参考程度にしておきましょう。

時間がなくても複数の企業研究をするには?

応募してから企業のことを調べる方が多いのですが、それは順番が違います。

応募する前にしっかり選考を受ける企業、特に求人について調べてください。

でなければ、がむしゃらに受けることになり、各社に向き合う時間が減って、どの企業も中途半端になってしまいます。

ただ、どうやって求人の詳細まで調べれば良いか分かりませんよね。

ここは転職エージェントを利用する最重要ポイントなんです。

正しい転職エージェントの利用方法

転職エージェントと聞くと、求人の紹介や面接対策などの転職支援を行ってくれるイメージがあると思います。

しかし、それらを目的として転職エージェントを利用すると転職活動が受動的になってしまいます。

どういうことかというと、求人を紹介されて、その中から自分で選んで選考を受けることになるので一見能動的に動いているように感じますが、そもそも紹介された求人はエージェントの意志で選ばれたものです。

転職エージェントは、人材を入社させれば紹介報酬を得られますから、中には一人一人にちゃんと向き合わずに人材を紹介してノルマを達成しようとする人もいるかもしれません。

ですから、転職エージェントは情報収集と自分を客観視するために能動的に利用すべきなのです。

そして、必要な情報を提供してもらうためには知識と理解力があって信頼できる担当者についてもらう必要があります。

ただ、転職エージェントである人材紹介会社は選べますが、その中の担当者を選ぶことはできません。

そこで、最初は少し手間がかかりますが転職エージェントには一度に複数登録して「この人だ!」と思える担当者がつく確率を高める必要があります。

面倒だと思いますか?

1社につき5分くらいで登録できますから3社登録しても15分程度です。たった15分で一生を左右するようなアドバイザーに出会えるかもしれないと思えば短い時間ですよね。

とはいえ闇雲に何社も登録すると、電話やメールが鳴りまくってどの求人にどのエージェントから登録したのかわからなくなったり、変なエージェントに登録して紹介された企業がブラックだった!なんてことになるリスクがあります。

そこで私が中途採用担当として実際に取引した中で、成約率の高い転職エージェントを紹介します。

早くそして確実に転職活動を成功させたい方は、是非次の記事をご覧ください。

▶ 現役人事がオススメ!求人サイトと転職エージェント

他社選考について聞かれた時はどう答える?他社を受けてると言って良い?

学生時代、就活をしていると他社の選考を受けてるとは言うなというアドバイスをよく耳にしました。「御社が第一志望です!」というヤツです。

でも転職活動では逆で、他社選考を受けていることは言っても問題ありません。

なぜなら採用担当も、応募者が他社選考を受けている前提で採用活動をしているからです。

むしろ1社しか受けていないという人に対しては、よほど志望度が高いのかと思う一方、本気で転職活動してるのか?相当自信があるのか?などといった感想を持つこともあります。

さらに、長期間転職活動を続けている人だったら、あまり他社の面接で評価されてないのかも、とさえ思ってしまいます。

ですから、他に受けている企業は?という質問には正直に答えましょう。

ただし注意点が1つ。

受けている企業かそれぞれ全く異なる業界や職種の場合、その理由を答えられるようにしておきましょう。

一貫性がないと、何も考えずがむしゃらに受けていると思われたり、志望度の高さを疑われることもあるからです。

複数社のスケジュールを上手く調整するには?

転職エージェントに言われるがまま応募してしまうと、応募社数が増えて調整できなくなります。

ですからまずは、応募社数を減らすことを考えましょう。

最初に話したマッチングの前提に立ち、応募する企業を選んでいくと条件に当てはまる企業は自ずと減るでしょう。

減ると不安になると思いますかそれでいいんです。

なぜなら、ただ応募社数を減らしているのではなく、厳選しているからです。

採用担当の経験から言えば、マッチングを意識した応募をしているため、あなたは企業とって選考を優先的に受けて欲しい人材となっているはずです。

そうなると企業があなたの都合になるべく合わせようとしてきます。

このように、スケジュール調整で主導権を握ることができるというわけですから、後はあなたの都合で調整してみてください。

複数内定した時は?

複数社選考を受けると何社も内定を取れる可能性もあります。

そんな時に浮かぶ疑問にお答えします。

返事を待ってもらうには?

複数内定を取れると、最初から優先順位をつけておけば良いですが、どこに入社するか迷うこともあるでしょう。

そんな時は返事を保留する必要があります。

返事を待ってもらうには、ストレートに「いついつまで待っていただけないでしょうか?」とお願いすれば大抵は待ってもらえます。

転職エージェントを利用している場合には、エージェントに伝えるだけで企業に連絡してくれますので、いちいちかしこまったメールを考える時間を減らすことができます。

ただ最近では企業も優秀な人材を何とか囲い込みたいので、期限を回答短めに設定してくることもあります。

そこで、マッチした企業を受けていることが効いてきます。

つまり即戦力人材と判断されていれば、自ら見送りにするわけにはいかないので、企業としては応募者の内定受諾を待つしかないのです。

内定を辞退するには?

内定辞退も今や当たり前です。

各企業の採用担当も分かっていますから、しっかり考えた結果であれば、内定辞退することについては気にする必要はありません。

内定辞退も回答保留と同様、転職エージェントに伝えれば代わりに辞退の意志を企業に伝えてくれます。

最後に採用担当のお願いですが、なぜ他社に決めたのかという理由をできるだけ詳しく教えていただけると嬉しいです。

それは、企業側の努力で入社してくれる可能性があったのか、あるいは仕方のない理由だったのか明らかにしたいからです。