新入社員期間中は、全てが初めてのことで辛いことも多いでしょう。
私自身も様々なことで辛い思いをした経験がありますし、この辛さがいつまで続くのかと思っていました。
ですが、人事として多くの社員を見ている中で気づいたのは、一番辛い時期は新入社員時代とは限らないということです。
この記事では、新入社員が辛い時期と原因をお伝えするとともに、辛くて辞めたい時にはどうすれば良いかについても現役人事の視点でお伝えします。
新入社員が辛い・辞めたいと感じる時期と原因
新入社員は辛い時期ですが、時期によってその原因は異なります。
新入社員が辛い時期①:入社1ヶ月から3ヶ月
入社3ヶ月頃までは2つのことが原因で辛い時期になりがちです。
会社生活と職場環境に慣れない
まず、自由だった学生時代と比べて時間と場所に拘束されることが辛いと感じる主な理由です。
朝早く起きて、1日8時間近く仕事をしなければならず、時には夜遅くまで働くといった学生時代と比べてほとんど自由のない生活は慣れるまでストレスになるでしょう。
また、人によっては職場環境が良くないこともあります。
そこで1日の大半を過ごすわけですから、辛さを感じるのは当然のことですね。
たとえ良い職場環境だとしても、ただ環境が変化するだけでも人はストレスを感じてしまうものです。
そのため入社3ヶ月程度は誰もが辛い時期と言えます。
人間関係を築けない
もう一つは人間関係の構築です。
世代も出身も違う、ほとんど初めて関わる人たちの中に飛び込んでいくわけですからストレスの大きさは想像できます。
しかも、学生時代には自分で選べた人間関係ですが、会社に入ると、関わりたくない相手でもどうしても仕事で関わらなければならないことがあります。
そういった人たちとうまく人間関係を築くことが苦手な人にとって、入社直後は辛いでしょう。
ちなみに、人間関係は失敗するとなかなか辛さから抜け出すことができませんから、辛い時期が長引くことも考えられます。
新入社員が辛い時期②:入社3ヶ月から半年
入社3ヶ月経つと、本格的に仕事を覚えることが求められるようになります。
何の経験も知識もない新入社員にとって、この時期に覚える仕事量が多すぎるとキャパオーバーになってしまうかもしれません。
仕事を覚えるのが早い人にとってそんなに苦労はないので、この時期の辛さは人によって差が出やすいと思います。
新入社員が辛い時期③:入社半年から1年
入社半年から1年が経つまでは、徐々に一人で仕事をこなせるようになることを求められる時期かと思います。
それまで手厚くサポートしてくれた先輩も少しずつ手を離すので、自分で考えて仕事をする必要性や、ミスしてもある程度は自分でカバーしなければならないことは辛さの原因になるでしょう。
業界によっては半年経てば一人前だというところもありますし、職種によっては、例えば営業のように会社の代表として客先と接しなければならないこともあります。
このようなプレッシャーによって辛いと感じる新入社員は多いのではないでしょうか?
新入社員の期間で一番辛い時期はいつ頃?
入社してから1年の間で一番辛い時期はいつでしょうか。
新入社員が一番辛い時期は翌年1月から3月
新入社員にとって一番辛い時期は一概には言えません。
なぜなら、辛い仕事が降ってくる時期は人によって異なるし、どんな仕事を辛いと思うのかも人によるからです。
そもそも、例えば人間関係など、仕事と直接関係のないところで辛いと感じる人もいるでしょう。
ただ、そういった様々な要素を考えたとしても、次の理由から1〜3月頃が最も辛い時期ではないかと思います。
求められる仕事のアウトプットが増えてくる
時間が経てば経つほど仕事の経験も知識も増えてくることが期待されて、求められるアウトプットも増えてきます。
会社によっては、1年間の総括として年度末や年度始めに成果発表会などが開催される会社もあると聞きます。
通常の仕事に加えて発表準備をしなければならないので、余計に辛いですよね。
その意味で新入社員として最後の3ヶ月は辛い時期でしょう。
もうすぐ2年目というプレッシャーがある
新入社員って、手厚くサポートしてもらえたり多少のミスは甘く見てもらえたり、なぜか特別視されるんですよね。
でも新入社員ブランドがなくなってしまえば特別視もされなくなりますし、後輩が入ってくることで追い越されるのではというプレッシャーを感じる人もいるのではないでしょうか。
一番辛い時期を乗り切るにはそれまでの頑張りが重要
この辛い時期は誰にでもやってくるものですが、辛さを軽減することはできます。
それは、年内にできる限りの経験や知識を蓄えて仕事を覚えることです。
ただし、おそらくいくら頑張っても辛さが消えることはないと思います。
だからこそ「ここまでやったのだから」と思えるように頑張って仕事に取り組み、仕事を覚えたり苦手を克服するための工夫や努力をしてください。
これまでもそうしてきたという方は、一度ご自身の努力を振り返ってみてください。
きっと入社時よりも色々なことができるようになっていることに気がつくはずです。
それでも辛くて辞めたい場合には、今の仕事はあなたのキャパを超えているということです。
その場合は上司に相談するしかないのですが、聞き入れてもらえない場合には辞めるという選択肢を検討してもOKです。
辛い時期の努力はどうしても辞めたい時に役に立つ
実は、ここでの努力はどうしても今の職場ではやっていけないと思った時の武器となります。
その場合、転職活動をすることになるわけですから、新入社員なりのアピールポイントが必要になります。
第二新卒専門の転職エージェントを活用すれば新入社員や2年目で辞めても求人は見つかりますし、そこで求められるのはポテンシャルです。
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そこでポテンシャルのアピールに繋がるのが、「苦労した経験の中でどんな思考をして、実際にどんなアクションをとったのか」ということです。
そのため、辛い時期に自分なりに努力しておくことは無駄になりませんし、可能な限りノートなどに記録しておくと後で思い返すときに役立ちますよ。
新入社員が一番辛い時期とは限らない
新入社員が一番辛い時期だと言われることもありますが、私はそうとは限らないと考えています。
辛さには種類がある
なぜなら、辛さにはたくさんの種類があるからです。
仕事そのものに関する精神的な辛さ、肉体的な辛さ、覚えることが多い辛さ、人間関係の辛さ…。
数え上げればキリがないですが、人によって辛いと感じるポイントは違いますよね。
自分にとって耐えられない辛さがいつやってくるか
そして、自分にとって辛いポイントがいつやってくるかはわかりません。
それは新入社員の時かもしれないし、2年目かもしれません。
もしかすると3年目以降だったり10年目かもしれません。
ですから、一番辛い時期が新入社員とは限らないのです。
重要なのは辛さに対処できるようになること
ではなぜ新入社員が一番辛い時期と言われるかというと、自分の力で対処できることが少ないからです。
経験や知識や人脈があると、しんどいことがあってもそれらを頼って自分で対処できるようになるんですね。
先輩たちは精神的に強く見えるかもしれませんが、仕事をする中で辛さをコントロールするための経験・知識・人脈を蓄えてきたのです。
もちろん職場のサポートを受けながら、という人がほとんどでしょう。
ですから新入社員の皆さんもサポートがあれば辛さを乗り越えられる力を少しずつ身につけていけるはずです。
新入社員も2年目以降も辛くない会社は選べる
とはいえ、どうしても今の辛さに耐えられないという人はいるかと思います。
そんな皆さんはどうすれば良いかお伝えしたいと思います。
どうしても辞めたい時は自分にとって頑張れる辛さの会社を探す
結論から言えば最も早く解決できる方法は、転職です。
全く辛くない会社はないと思いますが、自分にとって頑張れる辛さの会社に転職することは可能です。
もちろん、別の部署に異動希望を出すのもありですが、あなたが抜けた穴を埋めるなど準備が必要なので異動が叶うまでには時間がかかりますし、そもそも上司にその気がなければダメです。
ですから早く環境を変えたいのであれば、自ら動くしかありません。
ただし、私も企業の人事担当ですので、軽々しく転職しようとは言いません。
自分にとって転職がベストだと自信を持って周囲に説明できるくらい考えた上で転職してほしいと思っています。
会社としては人が減る。あなたは転職に後悔する。なんてことがあっては救いようがありませんので。
転職エージェントは最高の情報収集ツール
ではどうやって自分にとって転職がベストかどうか判断すれば良いか。
それは転職エージェントと一緒に考えるということです。
例えば、どんなことが辛いかという点は企業の内情を知らなければわかりませんが、転職エージェントに聞けば企業の内情を教えてもらえます。
それに、転職エージェントはキャリアコンサル・キャリアカウンセリングをしてくれるので、自分にとってベストな選択は何かをキャリアの専門家と一緒に考えることができます。
キャリアを考えるときにはできるだけ広い視野を持つことが後悔しないポイントですから、転職エージェントを利用してキャリアコンサルを受けられるのは大きなメリットです。
もちろん、転職エージェントに頼ったら転職しなければならないということはありません。
今その気がなくても情報収集しておいていざ本気で転職したくなったときすぐ動ける体制を整えておくというのもOKです。
私がおすすめするエージェントは以下の通りですので、まずは「悩み相談」くらいの感覚で面談してもらうと良いでしょう。
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