新入社員研修で怒られた…。確かに私も休憩から席に戻るのが少し遅くなったけど。でも、皆の前で怒らなくてもよくない?それに、細かいことでイチイチ注意されるから、常に監視されているようでもうイヤ…。
確かに、いくら怒られるようなことをしたからといって、皆の前で怒られるのは精神的に辛いものです。
また、監視されてるように感じるほど細かいことも注意されるということで、かなり厳しい研修のようです。
今回は、こんな新入社員研修が普通なのか?長らく教育担当を勤めてきた人事の目線で考えていきます。
Contents
研修中に皆の前で怒られるのはパワハラに当たるかもしれない
私がまず気になったのは「皆の前で怒られる」という点です。
これは私も疑問に感じました。
なぜなら、このような怒り方はパワハラに当たる可能性があるからです。
パワハラの種類と相談
代表的なパワハラの種類は6つあり、他の人の前で大声で威圧的な叱責を繰り返し行うことは「精神的な攻撃」にあたるとされています。(参考:厚生労働省「明るい職場応援団」)
ただし、パワハラの定義は次の通りなので、今回の研修中の怒り方がパワハラに当たるかどうかはハッキリとは言えません。
職場のパワーハラスメントとは、職場において行われる①優越的な関係を背景とした言動であって、②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、③労働者の就業環境が害されるものであり、①から③までの3つの要素を全て満たすものをいいます。
(引用:厚生労働省「明るい職場応援団」)
なぜなら、怒られる現場を見たわけではないので「②業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの」かどうかがわからないからです。
もし「そこまで怒ることかな?」と思うことで、大声で皆の前で繰り返し怒られて、精神的に辛いのであれば、一度相談してみてはいかがでしょう?
厚生労働省「明るい職場応援団」に相談窓口が紹介されています。
パワハラを相談する前にやっておくべきこと
相談する前にやっておくべきことをお伝えしておきます。
それは、転職エージェントに登録して担当者についてもらうことです。
なぜかというと、パワハラ相談をしても会社が認めないなど不誠実に対応すれば、こじれる可能性があるからです。
もし会社が対応してくれたとしても、パワハラをしてきた相手とは良い関係を築くのは難しくなってしまい、結局新入社員は味方が少ないので会社に居づらくなってしまうかもしれません。
そうなった後に転職活動をしても辛いだけですから、相談前に保険として転職エージェントに登録し、エージェントに相談にいってある程度転職が必要になった場合を想定して準備しておくことをおすすめします。
運が良ければそのまま転職ということもできるでしょう。
もちろん利用は無料ですし、最近はオンライン休日や夜でも面談してくれるのでバレるリスクもありません。
転職だって、登録したからといってしなくてもいいわけですから、あまりハードルを感じず利用することをおすすめします。
現役人事がオススメする転職エージェント
ここで、現役人事の私が中途採用担当の視点でオススメできる転職エージェントを紹介します。
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登録は、以下の公式サイトからできます。
また、私はメーカーで人事を担当しているのですが、製造業への転職を希望する理系・技術系・エンジニアの方にはメイテックネクストが圧倒的にオススメです。
- 製造業に特化した求人を保有。
- 技術派遣事業で培った製造業界についての詳しい知識を持つため、製造業界各企業からの信頼も厚い。
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転職に成功できるかどうかはエージェント選びによって左右されるといっても過言ではありません。
そして、新たな求人が出たらタイムリーに応募するのが最も合格可能性が高く、ライバルも少ないです。
ご存知の通り、転職エージェントの利用は無料ですし登録にも時間はかかりません。転職エージェントに希望を伝えておいて、求人が出た瞬間に情報提供してもらえるように今すぐ登録しておきましょう!
皆の前で怒り、監視と思えるほど細かいことを注意する理由
なぜ皆の前で怒ったり、監視と思えるほど細かいことを注意されるのか疑問ですよね。
もしかすると理由に納得がいけば研修にも少しは前向きに取り組めるかもしれません。
教育担当が厳しい研修をする狙いとして考えられるのは、以下の通りです。
- 職場で注意する手間を省くため
- 職場で注意されないようにあえて厳しくしている
- 教育担当個人の性格
職場で注意する手間を省くため
新入社員は研修を終えたら各職場に配属されていきますが、配属先で一から注意指導するのは非効率なので、最低限の指導を新入社員研修で済ませておくといえ方針かもしれません。
すると教育担当としては責任がありますから厳しく接してしまうのでしょう。
職場で注意されないようにあえて厳しくしている
職場での指導が厳しいため、あえて先に研修でしっかり指導することで職場になじみやすくしているのかもしれません。
どちらかというと教育担当の心遣いのような理由というわけです。
教育担当個人の性格
教育担当が厳しい性格で、個人的に厳しく指導している可能性もあります。
純粋に厳しいだけならまだマシですが、半ば嫌がらせとしてやっている場合もありますから注意が必要です。
いずれにせよ、この会社の価値観を反映している研修だと言えます。
なぜなら、研修で注意される内容は、多少の差はあれど配属される職場でもしてはならないとされていることだからです。
厳しい新入社員研修って良いの悪いの?
質問者さんの会社では、監視し怒ることで、してはいけないことを教え込むスタイルですね。
こういった指導スタイルは、私はあまり好みません。
なぜなら、厳しくてもきちんと説明した上で納得した内容なら良いですが、押し付けたものなら本人たちが自ら注意事項を守っているわけではなくなるため、注意する人がいなくなればモラルは保てなくなってしまうからです。
短い期間で教え込む必要性は理解できるが、本当の意味で新入社員が納得していなければ、教わった内容は短期間で抜けていきます。
短期間なら短期間なりに怒らずに教育する方法はあります。
それに、必要以上に厳しくしすぎるとパワハラで訴えられてしまうわけで、それを会社がわかっていないとすれば大問題です。
また、皆さんもわかると思いますが、ここ10年くらいで新入社員の価値観は大きく変わっています。
厳しく怒られても耐えて頑張ることを教えること自体悪いことではないですが、それでも必要以上に厳しい研修をするというのは、やはり新入社員の価値観の変化を感じ取れない会社なのかもしれません。