新入社員は基本的に配属された部署の上司や先輩から仕事を引き継ぐことが多いです。
でも、仕事を引き継ぐことって、新入社員にとっては未経験だし自分の能力面を考えるとすごく不安ですよね。
そんな中で引き継ぎが雑だったり丸投げされたり、仕事量が多かったりすると辛くて、時には辞めたいと思うことがあるかもしれません。
この記事では新入社員が仕事の引き継ぎに困るケースについてお伝えしていきます。
Contents
仕事の引き継ぎ期間ってどれくらい?
新入社員の場合、仕事を引き継ぐ期間というよりも、会社生活や職場環境に慣れることも含めて仕事の基礎を手取り足取り教わる期間が必要です。
そのため、研修ではなく実際に仕事をしながら教育を受けるOJT(On The Job training)期間として仕事を引き継ぐのが一般的になっています。
調査データは見つかりませんでしたが、研修会社のアドバイスによれば、OJT期間は短くても3ヶ月、長いと1年にわたって行うのが一般的なようです。(中には3年間をOJT期間として徐々に独り立ちさせる会社もあります)
そのため、引き継ぎ期間としては、3ヶ月〜1年というのが適切ではないでしょうか。
一般的に仕事はどうやって引き継ぐものなの?
仕事の引き継ぎ方は、以下の方法があります。
- マニュアルや作業要領などの資料+上司・先輩からの指導
- 上司・先輩からの指導のみ
- マニュアルや作業要領などの資料のみ
マニュアルや作業要領などの資料+上司・先輩からの指導
最も丁寧な引き継ぎは、どのような手順で仕事を進めれば良いかわかるようなマニュアル・作業要領書などの資料を渡され、さらに上司や先輩から資料には書かれていない細かい注意点や仕事のコツなども含めて手取り足取り教わるという方法です。
新入社員の場合は職場や業界の慣習や明文化されていないマナーなどを知る必要もあったりするので、このようなOJTによる引き継ぎが多くなります。
上司・先輩からの指導のみ
マニュアルや作業要領書がない職場も多いため、この場合は上司や先輩からの指導のみで新入社員を育成することもあります。
ひと昔前はこのような指導方法が一般的だったのではないかと思いますが、今では効率化のために仕事の標準化(仕事のやり方を誰がやっても一定の質を保てるように統一すること)やマニュアル化が求められていますので、こういった引き継ぎ方は少なくなっています。
マニュアルや作業要領などの資料のみ
忙しすぎる職場で多くなりがちですが、資料だけ渡されて仕事を引き継がれるケースもあります。
この引き継ぎ方法は、いかに仕事が標準化されているか、マニュアルが詳しく書かれているかによって引き継がれる側の負担が変わります。
先ほどもお伝えしたように、新入社員は仕事そのものの進め方以外にも知らなければならないことが多いので、マニュアルだけ渡して「あとは任せた」では不十分でしょう。
新入社員なのに前任者から丸投げ・適当に引き継ぎされて困っている新入社員へ
対処法と知っておくと良いことを人事担当としてお伝えします。
上司に相談する
円滑に業務が回るように組織を運営するのが組織長の役割です。
前任者が引き継ぎをしないことは円滑な組織運営をしないことになりますので、まずは責任者である上司に相談しましょう。
ミスをしても責任を取る必要はない
まともに引き継ぎをされなくて悩むのは、あなたが自分の業務に責任感を持って取り組もうとしているからだと思います。
ですが、業務を丸投げされているのなら、責任を感じる必要はありません。
理由は上記の通り、業務が回るようにするのは上司の責任だからです。
知らないで引き起こしてしまったミスは、あなた自身は「知らなかった」で済ませて良いのです。(もちろん上司はダメです)
まともな引き継ぎもなく理不尽に怒られるのはパワハラに当たる可能性もある
パワハラの定義は以下の通りです。
職場のパワーハラスメントとは、職場において行われる①優越的な関係を背景とした言動であって、②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、③労働者の就業環境が害されるものであり、①から③までの3つの要素を全て満たすものをいいます。
(厚生労働省あかるい職場応援団)
この定義によると、引き継ぎをまともにしないこと自体はパワハラに該当するとは言えませんが、前任者が上司や先輩が相手なら①優越的な関係にあり、その上司や先輩が教えてもいない仕事のミスを職場の人前で大声で叱ったりすると、パワハラに当たることもあります。
この場合は人事や社外のパワハラ相談窓口に相談しましょう。
ただし、解決しない場合に備えて、転職も視野に入れておくことをおすすめします。
社内で相談すると表面上解決したように見えても人間関係はそう簡単に修復できないので、職場に居づらくなる可能性があるからです。
ですから、少なくとも社外に逃げ道があることを知っておくためにも転職エージェントとコンタクトをとっておいてください。
前任者との人間関係に困った時の対処法
引き継ぎでよくあるのが、前任者との性格が合わないなど、人間関係に困ることです。
その場合、まずは前任者の言動が合理的かどうか考えてください。
もし上記のように何も教えてもらえず業務を丸投げされているのに怒られるなど、合理的でない場合ハラスメントに当たる可能性がありますが、一方で前任者が純粋に厳しいだけというケースもあります。
その場合も、指導方法が合っていないだけなので、あなたが自分を否定する必要はありません。
ですので、正直に厳しい指導はつらいことを前任者本人か上司などに伝えることが第一です。
教える側にも、教わる側が仕事を覚え一人でできるようになるという目的を果たすために、教え方を工夫する必要があります。
だから、いくら内容は間違っていなくても厳しい指導が辛い時には相談すべきなのです。
相談しても聞いてもらえない場合には、異動希望か転職によってその職場から離れることを検討してください。
前任者から引き継ぐ仕事が多くてつらい
引き継ぐ仕事が多いのは、部署の業務量の問題ですね。
この場合もまずは前任者に相談して、引き継ぐスピードを調整してもらうことから始めましょう。
また、引き継いだ業務は、一回やってみて非効率だと思ったら、もっと短い時間で楽にできるように改善を目指すのも良いかもしれません。
もし、前任者が今までのやり方にこだわるなら理由を聞いてみて、理由も非合理的なら上司にも聞いてみてください。
それでも理由が理解できないならその職場はヤバいかもしれません。
ただ、新入社員は前提知識や経験が浅いので、上司や前任者の説明を理解しにくいかもしれないので注意が必要です。
前任者が異動しそうで不安
前任者が仕事を引き継ぐということは異動の可能性もあります。
でも、大好きな先輩が異動するのは不安ですよね。
そんな時は自分の不安な気持ちを伝えてもOKです。
そのかわり、ただ不安というのではなく、どんなことがなぜ不安なのか整理して、アドバイスを求め不要にしましょう。
そうすることで不安の原因が解消されて、先輩がいなくてもやっていける!と思えるかもしれません。
先輩と良い関係を築けているのなら、きっと不安を聞いてアドバイスをもらえるはずです。
聞いておくと良いこと
先輩にアドバイスを求めるときには、下記のことを聞いておくと一人で仕事をする上での助けになります。
- つらかったこと
- 困ったこと
- つらかったことや困ったことをどう乗り越えたか
- 誰を頼れば良いか
- 仕事をしていてよかったこと
まとめ
最後にこの記事で最も伝えたいことをまとめて終わります。
- つらいなら然るべき立場の人に相談
- 体調を壊すくらいなら転職活動の準備をする
まずは引き継ぎがつらいなら前任者本人や上司に相談しましょう。
新入社員が一人で悩んでいてもなかなか解決策は見出しにくいです。
そして、体調を壊しそうなほどつらいなら、壊れる前に早めに転職活動に動き出せるよう準備しましょう。
エージェントに登録して担当者についてもらっておくだけでも心持ちは全然違います。
もちろん今の悩みが解決したら転職しなければ良いだけです。
新入社員が相談するなら10~20代の第二新卒・既卒・フリーター・ニートに特化した就職エージェント「ウズキャリ」